「ガイナ」を外壁塗装に使うメリットとデメリットとは?
「ガイナ」を外壁塗装に使うメリットとデメリットとは?
宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発した断熱技術を応用し、特殊なセラミックを塗料化したものが「ガイナ」塗料です。
断熱、遮熱性能をはじめ、防音、制振、防臭などうれしい効果があります。
良いことづくしに見えるガイナ外壁塗装ですが、弱点はあるのでしょうか?
メリットは断熱と防音
ガイナには、細かなセラミックビーズ(球体セラミック)が多数含まれています。このセラミックが太陽光に含まれる赤外線を反射し、夏場の温度上昇を防ぐことが可能になるのです。
球体セラミックは中が空洞になっていますが、冬場にはここに空気を保持することで、室内の熱を外に逃すことなく、暖かさをキープ。
セラミックの空洞によって調湿、防音、制振にも効果を発揮します。
また、ガイナは帯電性がないためホコリや微生物などの汚濁物質が付着しにくく、臭いの発生を抑えることができます。
もしもの火災のときも、ガイナはスペースシャトル由来の高い不燃性から家族や財産を守ってくれます。
ガイナは外壁塗装だけでなく内装に使うこともできるため、家全体にこれらの効果を望む場合、良い選択肢になるといえるでしょう。
デメリットはコストやデザイン
デメリットとして最初に挙がるのは、やはりコスト面です。40坪の建物に塗装をする場合130万円ほどの費用がかかります。
これはアクリル、ウレタン塗料の約2倍です。普及率の高いシリコン塗料と比較しても40万円ほど高価です。
しかし、値段とともに耐久年数も上がります。先ほどのアクリル塗装が耐久年数5~7年、ウレタン塗装が8~10年に対して、ガイナの耐久年数は15~20年です。
長期的な目で見れば必ずしもデメリットというわけではありません。
もう1つの大きなデメリットはデザイン面の制約です。
ガイナ塗料にも50種以上のカラーバリエーションがあり、ピンクやブルーといったカラフルな色合いのものも選べます。しかし、成分のセラミックによって全体的に白味がかった色になりがちです。
また、反射率の関係から白色に近いカラーでなければ十分な断熱効果は得られないため、実際の選択肢はこれより少なくなってしまいます。
ガイナは仕上がりがマット(つや消し)になるため、ツヤのある外壁塗装をしたい場合も適していません。
コストやデザイン面がネックになるも、JAXA由来の高い断熱性や防音効果も期待できる「ガイナ」
予算や目的と相談した上で、快適な住まいを作るための外壁塗装の選択肢の1つとして加えるのも良いでしょう。
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